がんの発見には専門的な検診を

がんは早期に発見するほど治癒の可能性が高い病気です。
口腔がん検診の目的は、がんを早期発見早期治療し、その後の生活の質を下げないことにあります。

日本ではアメリカの2.5倍の口腔がんの死亡者がいます。
アメリカでは半年に1回の口腔がん検診が義務付けられており、早期発見が可能のため死者数が少ないと考えられます。
そのため、がん検診を受けてお口の中を定期的に確かめることは大切です。

口腔がんの原因は、さまざまありますが遺伝的なものの他にあわない被せ物や入れ歯によりできた傷が長期間続くことで発症する場合もあります。
がん検診と並行して定期検診を受けていただくことで被せ物や入れ歯の不一致についても早期に確認することができ、結果としてがんの予防につながることもあります。

こちらでは「特にがん検診を受けた方がいい方の特徴」「がん検診の特徴」「がん検診の流れ」について記載しています。

口腔がんはご自身で判断するのはとても難しいため、安易にご自身で判断せず少しでもご不安があればぜひ一度当院にご相談にいらしてください。

目次

こんな方はがん検診に来ることを
おすすめしています

定期的に歯医者を受診していない
うまく噛めない入れ歯を使っている
煙草、飲酒が多い
以前、自分の身体にがんがあった
近親者にがんを発症した方がいる
口内炎が2週間以上治らない

がん検診の特徴

●早期発見できる

がんは、早期発見早期治療が大切です。
虫歯や歯周病と同じで、早期に発見することによって少ない範囲の治療で完治が目指せます。
また、その他良性の粘膜疾患であっても早く見つけ出し治療することができます。

がん検診で、がんを早期発見し、適切な医療機関で治療を受けることは健康寿命を延ばすことにもつながります。

●前がん病変も発見できる

前がん病変には、白板症、紅板症などがあります。
これは決してがんではありませんが、がんとして変化していく可能性がある症状です。
そのようなものを早めに発見しておくことで、その周辺の歯並びや詰めもの、合わない入れ歯などを発見し、治療することができます。
前癌病変は経過観察を行い、2〜3年の単位で変化がないか見守っていく必要があります。
またこれら自体ががんというわけではないことにも注意が必要です。

●医療機関と連携している

当院では適切な医療機関と連携しているため、がんの発見がより早くなります。

・紹介先医院

●日本歯科大学附属病院
（東京都千代田区。飯田橋駅徒歩すぐ）
日本歯科大学附属病院のHPはこちら
●TMGあさか医療センター
（埼玉県朝霞市。朝霞台駅もしくは北朝霞駅から徒歩。）
TMGあさか医療センターのHPはこちら
●埼玉医科大学総合医療センター
（埼玉県川越市。川越駅よりバスもしくはタクシー）
埼玉医科大学総合医療センターのHPはこちら

上記以外でもご相談いただければ紹介状を出せる場合がございます。
ご希望がございましたらお声掛けください。

がん検診の流れ

視診や触診よりさらに細かく

●問診

問診票に記入していただきます。
喫煙は口腔がんの発生に影響をおよぼしているといわれています。
その他、日頃の生活習慣について問診時にでお聞きします。

●診察

歯科医師による診察です。
口腔内全体にがんがないか直接目で見て判断します。
またしこりや潰瘍、盛り上がりなどがないかなどについても視診にて判断します。

●写真撮影

口腔内の写真を撮影します。

●口腔内蛍光観察装置による検査

歯科医師の視診だけだと、口腔内を完全に把握するのは難しいことがあります。
そのため当院では、口腔内蛍光観察装置を使用して検査を行います。

口腔内蛍光観察装置で照らし、病変がないか浮き上がらせます。
その後、蛍光観察装置で照らしたまま写真撮影を行います。

※口腔内蛍光観察装置は、必ずしもがんと確定診断をするものではありません。
疑いが強い場合は、連携している医療機関へ紹介を行っています。

●カウンセリング

口腔内の状態について患者様とお話をします。

怪しいと思ったら適切な医療機関で精密検査を行っていく必要があります。
がんとの確定診断は、医療機関での精密検査にて行っていくものですので、当院でのがん検診は、そうした医療機関に受診すべきかの判断を行う役割があります。

●アフターケア

医療機関での治療が終わった後に、経過観察として定期的に検診を行います。

よくある質問

口内炎の治りが遅く、がんかどうかが不安です。: 口腔がんと口内炎は一見見分けがつかないこともあります。
いつまでも治らないようであれば歯科検診を受診しましょう。

口腔がんにならないためには喫煙をやめたほうがいいですか？: 口腔がんのリスク要因のひとつといわれていますので、可能であれば禁煙をおすすめいたします。

もしがんと思われるものが見つかったら、どのように対応してくれるのですか？: 口腔がん専門の総合病院に紹介を行っています。
またがん検診で発見されたわけではなくても、口腔内にずっと残り続けるしこりや潰瘍があれば、専門の総合病院に紹介を行っています。

がんとがんでないものを自分で見分ける方法はありますか？: 見分ける方法のひとつとして、がんと疑うべき部位が硬いかどうかで判断できます。
（がんの特徴の一つに硬結という硬くなる傾向があります。）
しかしその硬さの判断は難しいため、当院に来ていただいた上で検診を受けてください。

がん検診はどれぐらいの頻度で受ければよいですか？: アメリカでは半年に一回が義務付けられています。
半年まで頻繁に受けられなくても、一年に一度受けることが望ましいでしょう。
当院では誕生月など、自分なりに決めていただいて忘れずに来院することをおすすめしています。

著者 Writer

小堀瑛一: 皆さまへ一言：皆さまが健康を手に入れ、『うららか』な気持ちと笑顔でお帰りいただけるよう、精一杯頑張ります。
ぜひ、買い物途中や車で通りかかった際にお気軽にお立ち寄りください。

経歴
平成19年　
立教大学法学部法律学科卒業
平成24年　
日本歯科大学新潟生命歯学部卒業
平成25年　
日本歯科大学附属病院研修医終了
平成25年　
日本歯科大学附属病院総合診療科勤務
（歯周治療チーム・顎関節症診療センター併任）
その他、東京埼玉千葉などの複数の歯科医院に勤務
平成30年　
うららか歯科　院長

学会口演発表
「歯周病患者に対する簡易HbA1c検査の有効性について」
（日本歯科保存学会2016）

「歯周病患者に対する簡易HbA1c検査の実施による糖尿病予備軍の早期発見と歯周病治療における有用性の検討」
（日本歯周病学会2016）

「歯周病患者における糖尿病早期発見への展望」
（日本歯科人間ドック学会2016）

資格
日本歯周病学会認定医
日本糖尿病協会登録歯科医
厚生労働省臨床研修研修指導歯科医
日本歯科医師会産業歯科医
日本歯科大学歯髄細胞バンク認定医

所属学会
日本歯周病学会
日本歯科保存学会
日本口腔顔面痛学会所属

歯科医師会所属
日本歯科医師会
埼玉県歯科医師会
入間郡市歯科医師会
三芳町歯科医師会

その他
埼玉県日本歯科大学校友会所属
口腔がん撲滅委員会友の会所属
三芳町立唐沢小学校学校歯科医
三芳町介護認定審査委員会委員